経済・財政中小企業庁による悪質買収者データベース・仲介業者登録制運用中---

中小企業事業承継M&Aガイドライン改定と悪質買収者・個人保証対策

廃業クライシスを阻止せよ!経営者保証の原則解除と悪質M&A仲介業者へのペナルティを強化

施行時期: 2020年策定・2024年第3版大幅改定施行

3

これだけ押さえる!3つのポイント

  • 1
    悪質買収者(マネーゲーム業者)の排除➔ 廃業寸前の中小企業を「買い取って再生する」と持ちかけ、買収後に会社の現預金を抜き取って計画倒産させ連帯保証人を破滅させる悪質買収者を締め出す新指針を策定
  • 2
    M&A仲介業者の手数料開示と厳格規制➔ 買い手と売り手の双方から高額手数料を取る「双方仲介」における利益相反を防ぐため、手数料水準の事前明示義務化や不当な抱き込み営業を禁止
  • 3
    経営者保証(個人連帯保証)の原則解除➔ 後継者が親族外の第三者であっても、個人資産を担保に取らせない「経営者保証なし融資」を政府系・民間金融機関で標準化
政策の背景とねらい

全国で2025年までに70歳を超える中小企業経営者が約245万人に達し、うち半数以上が後継者未定で「大廃業時代」を迎えています。国が事業承継M&Aを推進する一方で、買収後に資金を抜いて計画倒産させ、前経営者に数億円の個人保証債務を押し付ける「ルポルタージュ事件」のような悪質買収被害が急増。中小企業庁が2024年にガイドラインを全面改定しました。

4つの主な注目ポイント

ひと目でわかる重要ポイント
悪質買収者の厳格審査と排除情報網の整備
悪質買収者の排除スキーム
悪質買収者の厳格審査と排除情報網の整備
これまで: 買収者の身元審査が甘く、資金抜き・計画倒産目的の悪徳ブローカーが横行
最終買収者の資金力・事業実態の開示義務化と疑わしい買収者の情報共有
手数料算定根拠の事前明示と登録制の義務化
仲介業者の手数料・利益相反規制
手数料算定根拠の事前明示と登録制の義務化
これまで: 両手仲介で売り手・買い手双方から法外な成功報酬を二重取りし利益相反が放置
手数料計算基準の事前書面明示を義務化し登録制M&A支援機関制度で監査
事業譲渡時の経営者保証解除の原則化
旧経営者の個人連帯保証解除
事業譲渡時の経営者保証解除の原則化
これまで: 会社を売却・譲渡しても銀行融資の個人保証が外れず元社長が倒産リスクを背負う
承継時の経営者保証解除を原則化し解除に応じない金融機関に理由説明を義務付け
代金留保・エスクローによる資産持ち逃げ防止
買収代金の決済保全(ホールドバック)
代金留保・エスクローによる資産持ち逃げ防止
これまで: 契約締結時に即座に経営権と印鑑を渡し、直後に会社資産を着服されるリスク
一定期間の売却代金留保(ホールドバック)や第三者預託の推奨ルール導入

両論の整理(メリットと検討課題)

フラットに両論併記

どちらか一方を正解と決めつけず、どんな意見や論点があるのかを市民目線でまとめました。

期待・推進側の主な視点2つの視点
経営者資産の保護

「計画倒産により連帯保証債務を背負わされる悲惨な破産を水際で防止」

技術・雇用の継承

「年間数万社の中小企業が安心して事業承継でき雇用を守る」

期待される主な効果期待されている効果・メリット(賛成側の視点)
慎重・検討課題の主な視点2つの視点
銀行の保証解除渋り

「担保不足の零細企業において保証なし融資を銀行が渋る現実」

手続き長期化の弊害

「デューデリジェンスの長期化で高齢経営者が力尽きて廃業する恐れ」

主な検討課題・論点検討されている課題・懸念点(慎重側の視点)
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