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防災・都市計画全国河川指定・開発規制運用中---

流域治水関連法に基づく雨水貯留浸透施設の義務化

川の中だけでなく「街全体」で水を止める。気候変動豪雨に立ち向かう流域治水と民間開発規制

施行時期: 流域治水関連法完全施行・特定都市河川指定全国拡大中

3

これだけ押さえる!3つのポイント

  • 1
    地球温暖化に伴う線状降水帯や猛烈なゲリラ豪雨に対し、堤防の嵩上げやダム建設など「川の中」だけの対策を改め、流域(住宅地・田畑・工場)全体で雨水を貯める「流域治水」への大転換
  • 2
    国交省が「特定都市河川」に指定した流域において、一定規模以上の宅地開発や商業施設・工場建設時に「雨水貯留浸透施設(地下調整池や浸透ます)」の設置を法的に義務付け
  • 3
    水田を一時的なダムとして活用する「田んぼダム」への交付金支給や、浸水危険区域での住宅建築規制をセットで推進
  • 4
    民間デベロッパー・建築主の地下貯留池工事コスト増、水田の冠水による農作物被害リスクの補償が課題
政策の背景とねらい

近年、降雨量の増大により、2019年台風19号(東日本台風)や2020年7月豪雨など、全国の一級河川で堤防決壊や大規模氾濫が頻発しました。しかし、気候変動で降雨量が従来の1.1〜1.2倍に増えると予想される中、堤防工事やダム建設だけで水を受け止めることは工期・予算・用地取得の面から限界に達していました。国会は2021年に「流域治水関連法」を成立させ、行政だけでなく企業・農家・住民が一体となって流域全体で雨水を一時貯留し、川へ一気に水が流れ込むのを遅らせる包括的治水体制へ方針を180度転換しました。

4つの主な注目ポイント

ひと目でわかる重要ポイント
流域治水法
治水の対象範囲
街全体流域全体で貯留
これまで 川の堤防とダムのみ
住宅地・公園・工場・田んぼ全体で雨水を一時保持
開発規制
雨水貯留施設の設置義務規模
500平米以上の開発
これまで 1ヘクタール以上のみ
マンションや工場の敷地地下に雨水タンク設置を義務化
農地連携
田んぼダムへの協力交付金
田んぼダム雨水を一時貯留
これまで 雨水は即座に川へ排水
水田の堰板で雨水をためて川の水位上昇を抑える
コスト増課題
民間事業者の建築負担
数百〜数千万円の調整池工事
これまで 調整池工事なし
地下調整池の工事費が住宅や倉庫の価格に跳ね返る

両論の整理(メリットと検討課題)

フラットに両論併記

どちらか一方を正解と決めつけず、どんな意見や論点があるのかを市民目線でまとめました。

期待・推進側の主な視点2つの視点
都市水害防止・ピークカット

「河川水位のピークを削り、内水氾濫・都市型水害を大幅に低減」

コスト効率・迅速な安全確保

「既存の公園、学校校庭、水田、民間ビルの地下空間を多重活用」

期待される主な効果流域治水・雨水貯留義務化推進の視点
慎重・検討課題の主な視点2つの視点
建築コスト増・企業負担

「地下調整池の設置工事費(数百万円〜数千万円)による建築負担」

農業被害リスク・補償課題

「長時間水没によるイネの倒伏・病気発生と補償の不足」

主な検討課題・論点流域治水規制に伴う経済的負担の視点
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