政策一覧にもどる働き方・雇用
働き方・雇用法改正施行・運用定着中---
兼業・副業者の労災保険給付(複数就業者の賃金合算算定)
2社で働く人の命と健康を守る。全就業先の賃金を合算した適正な休業補償と過労死認定基準
施行時期: 2020年9月改正労働者災害補償保険法施行・運用定着
3
これだけ押さえる!3つのポイント
- 1政府の副業・兼業推進方針に伴い増加する複数就業者に対し、労災発生時の休業補償給付等の算定基準を、事故が起きた1社のみの賃金ではなく「全就業先の賃金額を合算」して算出する制度を創設
- 2脳・心臓疾患や精神障害などの過労死・過労自殺の労災認定において、1社ごとでは基準未満であっても「全就業先の労働時間を合算」して過労死ライン(月80時間残業等)を総合判定
- 3副業ワーカーの生活保障が格段に手厚くなった一方、企業側における他社での労働時間・健康状態の把握義務や、副業による疲労蓄積の労務管理負担が課題
政策の背景とねらい
旧来の労災保険制度は「1人1社勤務」を前提として設計されていたため、副業先で事故に遭った場合、本業の高い賃金は無視され、副業の低い賃金(例:月数万円)のみを基準に休業補償が支払われるため生活が困窮する欠陥がありました。また、A社で月60時間、B社で月40時間残業して合計100時間で過労死しても、各社単独では労災認定されない不条理が存在していました。政府は2020年9月に改正労災保険法を施行。賃金合算と労働時間総合評価を導入し、安心して副業できる法整備を整えました。
4つの主な注目ポイント
ひと目でわかる重要ポイント賃金合算
休業補償の算定基礎
全社合算の総収入で算出
これまで 事故のあった1社のみ計算
副業先でのケガでも本業分を補償
過労死合算
過労死残業時間判定
全就業先の時間を合算
各社単体で過労死ラインを判定
複数社トータルでの過重負荷を評価
生活保障
労災休業補償給付率
約80%(給与合算)
副業分のみ(月数万円)で生活困窮
療養中の生活破綻を確実に防止
副業解禁後押し
他社の保険料ペナルティ
なし(悪影響なし)
他社の労災事故で保険料が上がる懸念
企業が副業を解禁しやすい設計
両論の整理(メリットと検討課題)
どちらか一方を正解と決めつけず、どんな意見や論点があるのかを市民目線でまとめました。
期待・推進側の主な視点2つの視点
生活保障・休業補償
「ケガや病気で働けない間も、実質的な総収入に見合った給付が支払われる」
過労死救済・副業促進
「複数の仕事を掛け持ちする労働者の過重労働実態を正当に評価」
期待される主な効果複数就業者労災給付適正化の視点
慎重・検討課題の主な視点2つの視点
労働時間把握の困難・隠れ副業
「従業員が副業先での残業時間を隠したり正確に報告しないリスク」
申請の煩雑さ・支給遅延
「複数企業の賃金証明・タイムカード収集に時間がかかり支給が遅延」
主な検討課題・論点運用上の課題・企業の労務管理負担の視点
制度変更の詳細、海外主要国のルール、根拠法、一次情報を確認したいですか?
新旧対照(ビフォーアフター)、海外主要国のルール比較、国会での決定経緯タイムライン、根拠法、官公庁の公式一次資料をご覧いただけます。
議論・専門知識・補足情報スレッド
この政策に関する背景知識、一次資料のURL、最新の制度変更、現場の実情などをご自由にお寄せください(GitHubアカウントで投稿可能)。
知見の公式採用について:スレッドに寄せられた有益な情報や前提知識・法改正の動きは、中立性とファクトチェックを確認の上、政策の公式本文(図鑑データ)に正式に反映・加筆させていただきます。 荒らしやデマのない信頼できる情報基盤をコミュニティと共に作っていきます。