農業・環境基本法制成立・全国推進中---

みどりの食料システム法(有機農業拡大・化学農薬削減)

2050年までに有機農業25%へ。化学肥料・農薬の大幅削減推進と生産現場の収量低下リスク

施行時期: 2022年7月施行、各自治体で基本計画策定・推進中

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これだけ押さえる!3つのポイント

  • 1
    地球温暖化対策や生物多様性の保全、国際的な資材高騰に対応するため、2050年までに「有機農業の取り組み面積を全農地の25%(100万ha)に拡大」「化学農薬50%減」「化学肥料30%減」を目指す国家基本戦略
  • 2
    環境負荷低減の事業計画を作成し知事から「みどり認定」を受けた農家・事業者に対し、農業機械の特別償却・税制特例、低利融資、設備導入補助金を重点配分
  • 3
    環境保全や安心安全な食のブランド化が期待される一方、現在わずか0.6%の有機比率を40倍にする現実性、病害虫による収量激減リスク、除草にかかる莫大な労力が深刻な課題
政策の背景とねらい

欧州連合(EU)の「ファーム・トゥ・フォーク(農場から食卓へ)戦略」など、世界的に農業の脱炭素・環境負荷低減が重要課題となっています。日本もウクライナ情勢等による化学肥料原料(リン鉱石・塩化カリ等)の海外依存リスクを痛感。持続可能な食料システムを構築するため、2021年に戦略が策定され、2022年に「環境負荷低減事業活動実施計画」等を法制化した「みどりの食料システム法」が施行されました。全国の都道府県・市町村で基本計画の策定が進んでいます。

4つの主な注目ポイント

ひと目でわかる重要ポイント
40倍拡大目標
2050年 有機農業割合
25%(100万ha)
現状の有機比率はわずか約0.6%(2.5万ha)
農地全体の有機比率を約40倍へ拡大する国家目標
農薬50%減
化学農薬の使用低減
50%削減
高温多湿な気候で病害虫防除に農薬依存
リスク換算で使用量を半減、生態系を回復
肥料30%減
化学肥料の使用低減
30%削減
リン鉱石等の原料はほぼ100%輸入依存
国内資源循環型農業で海外依存を脱却
みどり認定
みどり認定制度
税制優遇・融資特例
個別環境対策への単発補助のみ
環境負荷低減計画の認定者に重点的政策支援

両論の整理(メリットと検討課題)

フラットに両論併記

どちらか一方を正解と決めつけず、どんな意見や論点があるのかを市民目線でまとめました。

期待・推進側の主な視点2つの視点
学校給食に関わる保護者

「農薬を減らすことで水田のホタルやメダカが戻り、子どもの健康と豊かな生態系を両立できる素晴らしい政策」

輸出を目指す有機茶農家

「海外ではオーガニック基準が取引の前提。輸入化学肥料が高騰する中、国内堆肥を活かした有機農法の強みが生きる」

期待される主な効果みどりの食料システム法を支持する立場(脱炭素・食の安全・輸出競争力)
慎重・検討課題の主な視点2つの視点
慣行農業のベテラン稲作農家

「草を枯らす薬を使わない草むしりは地獄の重労働。平均70歳の集落で誰が毎日田んぼの草取りをするのか」

食品スーパーの仕入れ担当

「少しの虫食いや形の悪さを嫌う消費者の意識が変わらない限り、割高な有機農産物は売れ残って廃棄になってしまう」

主な検討課題・論点みどり戦略の現実性に慎重・批判的な立場(収量減・人手不足・価格高)
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