水産・海洋制度運用・トレーサビリティ推進中---

改正水産流通適正化法と特定水産動植物(ナマコ・アワビ)密漁対策

暴力団の資金源を断つ「漁獲証明」の電子義務化。ナマコ・アワビ密漁に最高3,000万円の罰金

施行時期: 2022年12月施行・順次対象魚種拡大

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これだけ押さえる!3つのポイント

  • 1
    暴力団や密漁グループによる「黒いダイヤ」ナマコやアワビの組織的密漁を撲滅するため、水産流通適正化法を施行
  • 2
    違法に採捕された特定水産動植物の取引を全面禁止し、漁業者から卸売市場、加工・小売・輸出業者に至る全流通過程で「漁獲番号等の電子伝達」と「取引記録の保存」を義務付け
  • 3
    水産資源の保護と国際的IUU(違法・無報告・無規制)漁業対策の一方で、沿岸の小規模漁師や仲買人に対するスマート申請・伝達事務の過重負担が課題
政策の背景とねらい

中国等での干しナマコ需要の高騰を背景に、日本沿岸でのナマコ密漁はスキューバダイビング機器や高速ボートを用いた組織的な夜間密漁へと凶悪化し、暴力団の有力な資金源となっていました。沿岸漁民が丹精込めて種苗放流や漁場清掃を行ってきた資源を強奪され、資源枯渇に瀕していたことから、2020年に漁業法が抜本改正され密漁への罰則が「懲役3年・罰金3,000万円(法人は最大3,000万円)」へ大幅に引き上げられました。さらに2022年には「水産流通適正化法」が施行され、流通段階で密漁品を完全に締め出すためのトレーサビリティ制度が稼働。シラスウナギ(ウナギの稚魚)等も順次対象に追加されています。

4つの主な注目ポイント

ひと目でわかる重要ポイント
重罰化100倍
密漁行為への最高罰金
最高3,000万円
これまで 最高30万円程度
法改正により100倍の破格重罰を導入
厳格指定
特定水産動植物の指定
アワビ・ナマコ等
伝票なしで市場流通が可能だった
密猟グループの最大の資金源を直撃
トレーサビリティ
漁獲番号の伝達義務
100%電子管理へ
手書き伝票や口頭取引が常態化
水揚げから小売・飲食店まで完全に追跡
ウナギ保護
密漁対策の対象魚種
シラスウナギも追加
不透明な闇取引が放置されていた
絶滅危惧ウナギの稚魚密輸ルートを遮断

両論の整理(メリットと検討課題)

フラットに両論併記

どちらか一方を正解と決めつけず、どんな意見や論点があるのかを市民目線でまとめました。

期待・推進側の主な視点2つの視点
暴力団資金源遮断

「年間数十億円にのぼるとされた密漁ナマコの闇ロンダリングルートを完全に遮断する」

資源保護・漁家防衛

「産卵期の乱獲を防ぎ、放流や環境美化に取り組む地元漁協の正当な権利を守る」

期待される主な効果密漁対策と流通適正化の推進メリット
慎重・検討課題の主な視点2つの視点
デジタル事務の壁

「水揚げ直後にスマホやPCで漁獲番号を発行・入力する手間が過重で現場が混乱」

現場の商慣行

「個人採捕者が夜間に網で掬う伝統的なウナギ稚魚採捕の現場で、制度の厳格運用が難航」

主な検討課題・論点適正化法に伴う現場の負担と課題
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