住宅・都市法制審議会要綱答申・法改正審議中---

高経年マンション建替え決議要件の緩和(4/5から3/4・過半数へ)法改正

老朽化マンション崩壊の危機を防ぐ。建替え決議要件「5分の4」の引き下げと所在不明区分所有者対策

施行時期: 2024年法制審議会答申・区分所有法改正法案国会審議中

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これだけ押さえる!3つのポイント

  • 1
    築40年超の高経年マンションが急増する中、現行の区分所有法で「区分所有者および議決権の5分の4(80%)以上」と規定されている建替え決議要件を、耐震性不足等の場合に「4分の3(75%)または3分の2」へと緩和する法改正を推進
  • 2
    所有者高齢化に伴う「所在不明の区分所有者」を決議の母数(総数)から裁判所の許可で除外できる仕組みを新設し、議決権の行使不能による決議の膠着を打破
  • 3
    大地震時の倒壊や外壁剥落事故を防ぐ一方、資力のない高齢者が建替え費用を払えず自宅を追い出される「居住権の侵害」が激しい対立点
政策の背景とねらい

日本国内の築40年以上の分譲マンションは現在120万戸を超え、20年後には400万戸を突破すると予測されています。耐震基準を満たさず配管や外壁が老朽化した物件が多いにもかかわらず、これまでに全国で建替えが実現したのは累計300件程度にすぎません。最大の壁は民法・区分所有法が定める「5分の4」という極めて高い合意形成のハードルと、相続放棄等による所在不明住民の増加でした。法制審議会が要綱を取りまとめ、抜本的な法改正手続きが進んでいます。

4つの主な注目ポイント

ひと目でわかる重要ポイント
要件を3/4へ緩和
建替え決議要件の緩和水準
3/4または2/3へ引き下げ法改正
これまで 住民と議決権の「4/5(80%)」以上
老朽マンションの再生をスピードアップ
所在不明者除外
所在不明区分所有者の母数除外
除外(裁判所の決定で頭数から外す)
連絡不能者が自動的に反対票になり決議膠着
音信不通の空き部屋があっても決議を通せる
築40年超急増
築40年超マンションの戸数
120万戸超(20年後に400万戸へ急増)
これまでの建替え実績は全国で累計約300件
大地震で崩れたりスラム化するのを防ぐ
高齢者居住権配慮
建替え費用負担と高齢者居住権
数千万円の負担金を払えない高齢者の追放懸念
住み慣れた家を多数決で奪われる恐怖
年金暮らしの住民を守る仕組みづくりが課題

両論の整理(メリットと検討課題)

フラットに両論併記

どちらか一方を正解と決めつけず、どんな意見や論点があるのかを市民目線でまとめました。

期待・推進側の主な視点2つの視点
防災強化・人命保護

「旧耐震基準の危険なマンションを迅速に再生し、住民と通行人の命を守る」

スラム化防止・資産再生

「空室だらけのゴーストマンション化を防ぎ、若い世代の流入を促進」

期待される主な効果建替え要件緩和賛成の視点
慎重・検討課題の主な視点2つの視点
居住権侵害・高齢者追放

「数千万円の自己負担金を払えず、住み慣れた我が家を安値で強制売却」

財産権侵害・住民対立

「私有財産を多数決で奪うことに対する憲法上の疑義と泥沼の裁判闘争」

主な検討課題・論点高齢者の居住権・財産権侵害への懸念の視点
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